| イーノーズ(Enose;電子鼻)と呼ばれるデバイスによって喘息患者とそうでない人を呼気で識別できるという知見が、サンフランシスコで開催された米国胸部学会(ATS)で報告された。 喘息は現在、症状と肺機能測定値を用いて診断されているが、咳や息切れ、喘鳴(ぜんめい)、胸の圧迫感といった徴候や症状は、気管支炎や副鼻腔炎などの場合でも似たものとなる。米ニューヨーク大学医学部の喘息?アレルギー専門医のClifford Bassett氏は「高リスクの喘息患者を正確に特定できれば治療もよりよいものとなる」と述べている。 におい測定装置であるイーノーズは、呼気中の揮発性有機化合物(VOC)という化学物質を検出する化学気相センサーで喘息を検知する。今回の報告を行ったオランダLeidenライデン大学メディカルセンターのSilvano Dragonieri博士によれば、VOCは肺疾患のマーカーとして使用されることもあり、イーノーズは誰もが持つ独自の「においの指紋」を検知するという。同様の技術はすでに食品やワイン、香水業界、爆発物や有害化学物質の検出でも利用されている。 今回の研究では、喘息患者20人(軽度の気道疾患10人と重度の気道疾患10人)のにおいの指紋と、健常ボランティア20人のにおいの指紋とを比較し、喘息を診断する際のイーノーズの有効性を評価。その結果、このデバイスは喘息のある患者とない患者の識別には95%有効であったが、軽症喘息と重症喘息の識別には65%しか有効でなかった。 重症度の識別が難しいのは、イーノーズが患者と健常者のVOCの組成の違いを疾患の重症度に関わらず検知するためとDragonieri博士は推察しており、「イーノーズは有用な診断ツールになる可能性があるがまだ初期段階で、確実に有用だといえるまでには数多くの段階を踏まねばならない」と述べている。 |
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